ものづくり応援ウィーク2025
株式会社山形県自動車販売店リサイクルセンター



株式会社山形県自動車販売店リサイクルセンター
- 石山智浩(いしやま まさひろ)さん 山形事業所部品生産担当
貴社について教えてください
当社は、「自動車の販売から使用済み自動車の適正処理まで業界で責任を持つ」というコンセプトに基づき、県内18社の全メーカーディーラーが出資をして作られた会社です。使用済自動車から環境破壊に繋がる恐れのある、フロンガスやエアバック、シュレッダーダストなどを適正に処理しています。 使用済自動車には、まだまだ利用できる部品がたくさんあります。その部品を丁寧に外してメンテナンスし、製品化しています。取り扱っているリユース部品は、ドア・バンパー・タイヤホイール・そしてエンジンや電装部品など自動車のあらゆる部品を生産し、東根と庄内の事業所に約3万点の在庫があります。 自動車業界は日本の基幹産業です。それを支える大切な仕事と捉えています。未来の循環型社会へ向けて、これから更に重要になってくると思います。私たちの仕事は本業をとおして直接的に業界や社会に貢献できる職業ですし、私自身とてもやりがいがあります。
貴社の製品や活動はどんなことに役に立っているか教えてください
リユース部品を使用することは、地球温暖化の原因となるCO2の排出削減に役立ちます。新しい部品を製造する際には新たなCO2が発生しますが、リユース部品を使用すれば、その分の削減できます。また以前は車体と一緒に廃棄処分していたものですから、処分する際に発生するCO2も発生しないことになります。 また、当社では山形大学と共同でリサイクルの研究をしております。昨年、数年前から取り組んでいた自動車の排気ガスを処理する「触媒」から、レアメタルを回収する方法についての特許を取得しました。車は世界の最先端技術の集約です。部品もそうですが、素材ひとつひとつまで再利用、つまりリサイクル出来れば、限りある資源の保護と技術発展に繋がると考えています。
石山さんの仕事で自慢の技術があれば教えてください。
私は主に、自動車のリサイクルパーツと呼ばれる部品の取り外し作業を担当しています。リサイクルパーツとは、自動車を修理する際に使われる、中古でも十分に活用できる部品のことです。国産車・外車を問わず、毎月約200台の車両から部品を取り外しています。メーカーごとに車の特徴は異なるため、常に「いかに早く、正確に、安全に部品を取り外すか」を考えながら作業を行っています。 最近の自動車はハイブリッド車など、電子化や高度化が進んでいます。そのため、「リサイクルパーツでも性能に問題はないのか?」と疑問に思う方もいるかもしれません。 当社では専用のコンピュータを使用して、部品の点検・検査を徹底的に行い、安全で高品質な部品を日々提供しています。「車が好きで、いろいろな車に触れてみたい!」という方にはぴったりの仕事です!
ご自身は、どんな高校生でしたか?
子供のころから車や機械が好きで、明正高校自動車科に入りました。学校では様々な車の部品を触る実習があり構造や仕組みの勉強を通じてさらに自動車の興味が深まり、自動車エンジニアの道に進みました。その経験が現在の仕事にも大きく役に立っていて学校で学んだこと、社会に出て経験したことの全てが私を成長させているんだなと感じております。
未来を担う高校生へ応援メッセージをお願いいたします
部活や勉強、実習など、色んなことにチャレンジして好きなことを見つけてもらえたらと思います。多くの事を学び、多くの人と交流を深め、高校生活というかけがえのない時間を大切に過ごしてください。 必ずや、将来の人生の心の支えになっていくと思います。
その他
私たちは「リ・ユースがかっこいい!」をキャッチフレーズに、持続化の王な開発目標SDGsに取り組んでいます。循環型社会を目指し、限りある資源を未来へ活かします。 リデュース(ごみ削減)、リユース(リサイクル)リサイクル(再資源化)の3Rを軸に使用済自動車の適正処理を実践している工場現場を公開しております。年々高度化が求められる解体システムの様子などもご覧いただけますので、ぜひおいで下さい。